少し時間があいてしまいましたが、家具の選び方【椅子編】の第二弾です。
今回は座面に絞ってお話したいと思います。
当店は国産の木製家具を扱っているので、その視点でお話していきます。
それ以外の素材の椅子については今回除外するのであしからず。
一般的に多いのは布や革で張った座面です。
これは中身の構成で座り心地はかなり変わります。主な仕様と特徴はこちらです。
■ベニヤ合板+ウレタン
下地のベニヤ合板の上にウレタンを重ね、綿を巻き張地でくるんだ座面で最も一般的な仕様。
合板の形状(フラットか少しカーブしているか)やウレタンの厚みによって座り心地は変わる。
張替え時の費用は比較的安価。
■ベニヤ合板+メッシュ(ウェービングテープ)+ウレタン
ベニヤ合板をくり抜いた部分に伸縮性のあるメッシュやウェービングテープを貼り、
その上にウレタンを重ね、綿を巻き張地でくるんだ座面。
合板にお尻が当たらないので柔らかい座り心地。
経年でメッシュやウェービングテープが伸びてくると座り心地が悪くなり、その時の張替え費用は少し高くなる。
■ メッシュ(ウェービングテープ)+ウレタン
合板を使用せずに伸縮性のあるメッシュやウェービングテープのみで座面を構成し、
ウレタンを重ね、綿を巻き張地でくるんだ座面。
合板がないので重量も軽く、柔らかい座り心地。
経年でメッシュやウェービングテープが伸びてくると座り心地が悪くなり、その時の張替え費用は少し高くなる。
それ以外にはこのような素材の座面もあります。
■板座
無垢の木の素材感や温かみを感じられる。
重量は少し重くなるが、張替えの必要がないためランニングコストがかからない。
人によって固さや冷たさを感じるかもしれませんが、
そんな時はクッションやチェアパッドを敷くと解消されます。
■ペーパーコード
樹脂を含ませた紙を撚り合わせた紙紐で編んだ座面。特に北欧家具でよく使われている。
適度な弾力があり、使ううちにそれが増して座り心地が良くなる。
経年で緩みが出たり切れたりすることがあり、修理費用は少し高くなる。
■籐(とう)
主に東南アジアに自生するツル性の植物を裂いたもので編んだ座面。
素材としては丈夫で軽いのが特徴で、適当な弾力と通気性がある。
経年で緩みが出たり切れたりすることがあり、修理費用は少し高くなる。
座面は身体と体重を受け止めてくれるので、座り心地を決める上で重要です。
それぞれの良さがあり、座り心地も違いますし、好みも分かれると思うので、実際に座って試してみて下さい。
布張りや革張りの椅子は見た目ではわからないですし、座っても気付かない方も多いと思います。
その時はお店の人に聞いてみて下さいね。